花火写真の撮り方講座

花火写真の撮り方講座〜第7回 レタッチのコツ〜

花火が好きな皆さん、おはこんばんちは。花火マイスターのおーわ(hirokazu.sby)です。ごめんなさい調子に乗りましたw

一眼レフカメラ(ミラーレス一眼カメラ)をお持ちの方の中には、日本の美しい花火を撮りたいという方も多いと思います。

そんな美しく魅力あふれる花火の撮り方について、全7回に渡って紹介していきます。

花火写真におけるレタッチの必要性

さて、花火の撮り方講座も今回で最終回。最終回となる今回は花火写真におけるレタッチのコツについて紹介していきます。

レタッチって聞くととっつきにくいイメージや、詐欺写真をこしらえる作業だと勘違いをされる方もいると思いますが、花火写真をイメージ通りに仕上げるためにも是非とも行っていただきたい作業です。

※レタッチ=詐欺写真のイメージを持たれている方は以下の記事で払拭してくださいw

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花火写真をレタッチするコツ

花火写真をレタッチする際のポイントを軸に、レタッチの際のコツを紹介していきます。

なお、花火写真のレタッチについてはAdobe Photoshop Lightroomの利用を前提に紹介していきます。(その他の現像ソフトでもレタッチは可能ですが、一部の機能がない場合がございますのでご了承ください)

完成形のイメージング

花火写真に限った話ではないですが、レタッチするにあたっては完成系をイメージするようにしましょう。

花火の撮り方講座 第1回の記事でも書きましたが、花火写真を通じて何を伝えるのかということを大切にしてほしいのです。

それはレタッチにおいても同じで、写真を通じて何を伝えたいのかというところから逆算し、必要な処理を当て込んでいきましょう。

歪みの補正

花火の綺麗な形を出すためにレンズに起因するパースペクティブおよび歪みを除去していきます。

Lightroomには「レンズ補正機能」と呼ばれるものがあり、レンズに起因する歪みや色収差をある程度取り除いてくれます。

特にメイン会場などの打ち上げ場所から至近で撮影する場合は広角系レンズを使って撮影をされる方も多いと思いますが、広角系レンズはレンズ特性やパースによる遠近感で歪みも大きくなりやすいため、しっかりと調整しておきたいところです。

広角系レンズが大好きな皆さん、おはこんばんちは。おーわ(@hirokazu.sby)です。カメラの世界には「超」と名の付くレンズが二種類あります。一つは超望遠レン…

カラーバランスの調整

花火の色を見た目に近づける(撮影者が意図する色にする)ために、ホワイトバランスと色かぶりを軸に調整していきます。

花火の撮り方講座 第5回の記事でも触れましたが、花火によって最適なホワイトバランスは大きく変わってきます。また、花火によっては極端に赤が強かったり緑が強かったりすることが多いため、色かぶりもよく起こります。

このようにカメラの設定だけで花火の色合いを追い込みきれないことも多いため、撮影者が意図するカラーバランスにするためにもこの作業は是非ともやっていきたいところです。

明暗部の調整

主にハイライト、シャドウを調整をしていきます。

花火は非常に明るいがゆえにハイライトが強く出やすく、色が全体的に白っぽくなりがちです。必要に応じてハイライトを抑えることで、花火の色をしっかりと出すことができます。

特に花火の中心部(芯)や下(トラ)の部分は長時間露光で撮影したときに一番長い時間露光するため、露出オーバーしないにしても部分的に不鮮明になりやすいです。

Lightroomには「円形フィルター」という便利な部分フィルター機能がありますが、花火の芯やトラの部分に対してピンポイントにフィルターをかけてハイライトを調整することで、写真全体のコントラストを損なうことなく調整することができます。

また、花火+都市夜景といった「花火+α」という構図を取った場合、副題部分の露出がアンダーになりやすいです。そういった場合はシャドウ部を持ち上げることで、副題部分もしっかりと見えるようになります。

こちらもハイライトと同じく、シャドウを持ち上げると写真全体のメリハリが損なわれてしまう点には注意が必要です。

Lightroomには「段階フィルター」という便利な機能がありますが、副題部分にのみフィルターをかけた上でシャドウを調整することで、写真全体のコントラストを損ねずに編集できるのでおすすめです。

また、シャドウ部を上げるとノイズが乗りやすくなるため、必要に応じてノイズ除去処理も行っていきましょう。

花火写真のレタッチ例

以上、花火写真のレタッチにおけるポイントを解説してきましたが、実際にどのようにレタッチすれば良いのかイメージしづらいという方のために、ケーススタディを用意いたしました。

参考にしていただければ幸いです。

ここで紹介しているものはあくまでも一例で、最終的にどのように表現するかは撮影者自身のセンス次第ですので、自分のイメージに近づくように思考錯誤してみてください。

レタッチ例

赤いポカ物花火が目の前に広がり、会場の観客たちと一体となったワンシーンです。

Lightroomに取り込んだ直後と完成形は次の通りとなります。(レタッチ前が左、レタッチ後が右)

完成系のイメージとしては以下の通り。

  • 花火のハイライトがキツいので抑える
  • 写真全体のカラーバランスを調整する(特に赤かぶりが非常に大きい)
  • 観客側が見えにくいのでシャドウ部を調整して持ち上げる

まずはレンズ補正を適用していきます。[レンズ補正]の項目から以下の設定を行っていきます。

  • プロファイル補正を適用:オン
  • 色収差を除去:オン

上記の設定を適用した状態がこちらです。

上の焦点距離約27mm(35mm版換算)で撮影しているため広角レンズ特有の歪みが出ていますが、レンズ補正を適用することでこれを抑えることができます。(上の画像ではちょっと分かりにくいですがw)

続いては写真全体の階調を整えていきます。[基本補正] > [階調]でハイライトを下げ、シャドウ部を上げるような設定を行っています。(必要に応じて露光量やコントラストも調整してください)

  • ハイライト:-100
  • シャドウ:+50
  • 白レベル:0
  • 黒レベル:+25

上記の設定を適用した状態がこちらです。

補正前は花火の色が全体的に白っぽくなっていましたが、ハイライトを思いっきり抑えることで赤色がしっかりと出ています。ハイライトを下げ過ぎると花火の輝きが弱くなってしまうこともあるため、その場合はハイライトを適宜調整していきましょう。

また、黒つぶれに近かった観覧席側の様子もシャドウ部および黒レベルを引き上げたことによってしっかりと見えるようになりました。こちらも上げ過ぎると写真全体のメリハリが弱まって不自然な絵になってしまうことがあるため適宜調整してみてください。

続いては写真全体のカラーバランスを調整していきます。[基本補正] > [WB]で以下の設定を行っています。

  • WB:3250K
  • 色かぶり補正:+15

上記の設定を適用した状態がこちらです。

この例では花火の赤色が非常に強く出ているため、それに引っ張られてシャドウ部も全体的に赤かぶりな写真となっています。しかし、シャドウ部の赤かぶりが強い場合、WBの項目では補正しきれないケースがあります。

その場合は[キャリブレーション]の色かぶり補正を使うことで、花火の色をおおむね保ちつつ、空や観覧席の赤かぶりを効果的に補正することができます。(今回は赤かぶりがかなり強かったため-65に調整しています)

ここまでの補正でかなり理想の形に近づいてきましたが、観客席側のシャドウ部分が少し強いのでもう少し持ち上げていきます。が、このままシャドウを上げてしまうと写真全体の階調が弱まってしまうため、ここでは段階フィルターを使って観客席のみシャドウ部と露光量を持ち上げていきます。

この他、トーンカーブ、彩度、かすみの除去といった各種調整を適宜行って仕上げていきます。

そしてレタッチが完成した写真がこちら。

赤いポカ物花火がぶわっと広がり、観覧席のお客さんたちが見入っている状況を表現することができました。

まとめ

花火写真はカメラの設定だけで色合い(ホワイトバランス、色かぶり)や明暗差(ハイライト、シャドウ)をなかなか満足に詰めきれないことが多いのが現状…よって、花火写真を満足に仕上げるためにも、レタッチはぜひやっていただければなと思うところです。

レタッチすることにより、花火写真の魅力をより引き出すことができます。この機会にぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか。(ケーススタディもぜひご覧いただければ幸いです)

ということで、全7回にわたってお届けしてきた花火写真の撮り方講座はこれにて完結。日本の花火を楽しみながら、素敵な写真を撮るための助けになれば嬉しい限りです。

最後までご覧いただき、ありがとうございますm(__)m

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ABOUT ME
おーわ(Hirokazu Shibuya)
埼玉県を拠点に主に花火のある景色を撮っています。写真やカメラのことよりも、なぜかSDカードや写真データのバックアップといった分野に詳しいのは内緒の話ですw
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